大阪・西梅田にある複合商業施設「ハービスOSAKA」の敷地内に、グラフィックデザイナー・松永真(まつながしん 1940〜)によるパブリックアートが設置されているのをご存じでしょうか。松永氏は、数多くのポスターや、誰もが知る企業や大学のロゴマーク、パッケージなどを手がけてきたことで知られています。
このパブリックアートは、松永氏のドローイング作品「ペーパーフリークス」、ブロンズ彫刻「メタルフリークス」から展開した、「鉄板フリークス」という鉄板を用いたシリーズ作品の一部で、ハービスOSAKAの敷地内には10体点在しています。1997年の施工時に設置されました。中でも象徴的な作品となっているのは、猫が建物の角を貫くように設置されている《壁ぬけ猫》。
制作当時、松永氏は建物に接続する作品をいくつか提案し、唯一実現したのが《壁ぬけ猫》でした。実際の施工にあたり安全性や構造上の面から設置できる作品が限られたためです。確かに、ビルを貫通したようなパブリックアートはとても斬新。どのような構造になっているのか、ほかにどんなアイデアが生まれていたのか、想像が掻き立てられます。
《壁ぬけ猫》のほかには、《跳べないワ》《福は内》《ほほえみ》などが設置されています。どこかいたずら心を感じさせる、松永氏の軽やかなパブリックアートたち。ハービスOSAKAを訪れた際は、ぜひ作品を探してみてください。
住所 | 大阪府大阪市北区梅田2丁目5-25 ハービスOSAKA外周 |
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「ハービスOSAKA」 公式Webサイト |